楊名時八段錦・太極拳は、1960年(昭和35年)に、師家・楊名時先生により創始され、日本で指導・普及されてまいりました。
中国古来の武術にその源を発する太極拳の中から簡化24式太極拳に、呼吸を重視して心を込めて動くという独自の工夫を加えるとともに、八段錦とあわせて二本柱としたものです。そこで、「楊名時八段錦・太極拳」と言います。
楊名時八段錦・太極拳は、呼吸法に従い、心と体のバランスをとり、他の人と競い合わないで、健康と長寿を主な目的としているバランス運動です。
柔らかい、ゆっくりした動きですから、ご年配の方でも、少し体調が良くない方でもできます。年齢・性別にかかわりなく、どなたにもお勧めできます。
「健康・友好・平和」が、楊名時八段錦・太極拳の大きな目標、願い、夢であり、理念です。私どもの求める基本的スローガンでもあります。
まず、「健康」。健康はすべての基本です。健康でなければ人生を豊かに生きることはできません。健康即幸福です。
ついで、「友好」。友と仲よくすること。どの友に対しても、広く、やさしい心を持って接すること。決して悪口を言わないこと。友のよいところを評価してつきあっていくことを大切にしています。
そして、「自他共栄」で、自分の健康・幸せだけでなく、他の人の健康・幸せも願うような、広々とした、穏やかな心で、心を込めて、深い呼吸とともに、柔らかく、ゆったりと動くことを大切にしています。
このように、「健康」、「友好」を踏まえて、私どもの目ざす夢、理念は、「平和」です。心から世界の平和を願うものです。戦争のない、幸せな世界を迎えるために、ささやかな力ではあっても、皆で「同心協力」で努力していきましょう。